ベイズの定理によるPCR検査の効果

本日の日経産業新聞にとても分かりやすい記事が掲載されていた。「果たしてPCR検査の全数検査を行うべきか否か」という件である。テレビのワイドショーなどで国民の全数検査を主張する意見が散見され違和感を持っていた。

結論は「現在の日本の流行状況ではあまり意味がない。政府の分科会も無症状で感染した可能性が低い人にはPCR検査を推奨しない方針」ということだ。

PCR検査の精度(1000人中偽陽性1人、偽陰性300人)、そして実際の感染率0.1%(1000人中感染者は1名)を前提とすると、仮に10万人検査で陽性と出た人のうち正しく陽性者を的中できるのは41%である。検査で陽性だったとしても5人に3人は感染していないことになる。

今の日本の感染率はWHOデータによれば0.07%程度であり、検査精度やコストを考慮すれば国民を片っ端から検査すればよいという意見はむしろ危険であろう。

現在トラックバックは受け付けていませんが、コメントを投稿できます。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください