月別アーカイブ: 3月 2011

田原町・善照寺

母方のお墓がある浅草・合羽橋近くの善照寺に墓参した。この辺りは小さなころはよく来たが、成人になってからはとんと御無沙汰している。街の雰囲気はあまり変わっていないかな。関東大震災・太平洋戦争の東京空襲を生き延びて相当年季が入った墓石には祖母の実家の屋号の下谷金椙・三河屋と彫ってあった。

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1円本

初めて、Amazonで1円で図書を購入した。送料は250円。価格は1円でも売れないよりはましだということなのか。それでも、0円ではなく需要と供給のメカニズムは機能していると言うべきだろう。地震と原発事故の影響で、農作物を収穫しても買い控えによる値崩れのため収穫物を泣く泣く廃棄している業者がいる、一方で被災地では食料不足で苦しんでいる人がいる。市場システムが全く機能していない。この日本で。

MSNプチ同窓会ランチ

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Facebookが縁で、1997年ころのMSN(The Microsoft Network)チームメンバー4人が10数年ぶりに再会し昼食を共にした。当時があまりにも激務(「ドッグイヤー」と呼ばれていた)であったせいか、現在の方が却って元気そうに見える。それぞれ、今はMSNを離れ別の道に進み、新しい仕事に励んでいる。しかし、久々に会っても全く違和感がなく、このまま同じ職場に戻るような雰囲気だった。ランチでは語りつくせないことも含めて今度は他のメンバーにも声をかけて、夜飲みながら積もる話をしましょう。

”Teach your children”ハモり達成か?

元ガロのマーク(堀内護)さんのギターとボーカルの1時間体験レッスンに夫婦で行ってきた。自分はCSN&Y”Teach Your Children”, 妻はビートルズの”She loves you"をハモるのが目標。ところが奇遇にもこのレッスンを行う世田谷のスタジオが母の幼馴染の住むお宅のすぐそば。仙台から連れてきた母を知人のお宅に連れて行き、我々はそのままスタジオでプライベートレッスン開始。スタジオに入ったらウォームアップも無しに、いきなり”Teach your Children”をマークとデュエットが始まった。ギターはマークはストラト、こちらはギルドの生で実によい感じ。途中で自分が歌うパートで高い声が出なくて苦しかったが、開始5分で当面の目標を達成してしまった。

その後もスタジオでギターと歌の指導を受けながら、”She loves you”, “I want to hold your hand”, ガロの「たんぽぽ」「木馬」など次々にマーク先生は教えてくれて準備不足の我々は汗をかきながら歌いこんだ。レッスン終了後、個人病院を経営している母の幼馴染の方のお宅にお邪魔して、茶菓を頂きながら積もる話をお伺いした。戦争を経験している二人の代から見れば今度の震災も乗り越えられるという感触を得た。思い出話は尽きないので、結局母はそのままそのお宅に1泊することになった。二人とも80歳前後なのに元気だな。ここでも、母たちからTeach your childrenを聞いたようなものだったのだよ。

北帰行

地震後漸く東北自動車道が開通したので、故郷仙台に住む母親を迎えに夜勤明けの弟と二人で金曜日に東京を出発することとした。懸念されたのはガソリンと天候。愛車は燃費が市街地では8Km/ℓと悪い、また当日東北地方は低気圧が接近し降雪の予報だがタイヤはノーマル。出発前に満タンにしてタイヤのエアを充填したら、アラームが点灯。急遽、ディーラーに持って行って事情を説明すると特急で30分でバルブ交換とアライメントを済ませてくれた。結局午後2時にディーラーを出発して午後7時に仙台の自宅到着、400Kmを一人で運転した。途中福島では前が見えないほどの吹雪だったが、気温が3度になると霙に変わり事なきを得た。

母は健康状態は良いのだがもうすぐ80歳になるし、一人でマンションの10階に住んでいるため余震の度に不安を感じている。電気・水道は使用できるがガスはまだ不通なので、近所の妹夫婦と相談して当面東京に来てもらうことにした。夜の仙台市街は拍子抜けするほど穏やかで、一部のレストランは営業しているし車の数も多い。しかし、翌土曜日の早朝窓の外を見ると、ガソリンスタンドに並ぶ車列が延々と続いている。妹のマンションもあちこちにひびが入っていて、地震の爪痕はくっきり残っている。更に、午前10時ころ東京に出発したのだが市内はガソリン待ちの車列でここそこで大渋滞していた。

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復路は、弟と半々で運転を担当したが、途中東北新幹線の架線が倒れていたり、自動車道の凹凸がきつい個所も目撃した。しかし、意外なほど自動車道は快適で、計算上は満タンで往復800Km走行できるほど順調だった。自動車道は一般車両だけでなく多くのタンクローリー、警察、自衛隊等の援助車両も走っている。彼らの献身的な協力と辛抱強く整然とガソリンを待つ市民の気持ちが噛み合えば必ずや仙台は復興することだろう。自宅に到着後、伸びた髭を剃って、何とかビジネススクールの卒業パーティーに出席することができた。学生の皆さん、卒業おめでとう。

過程を重視するか、結果を重視するか

オランダの学者ヘールト・ホフステードは世界数十か国のIBM社員を対象に、その国に特有の文化的特徴を測定する4つの(後に5)次元を抽出したが、その後の研究で、企業文化についても社員が入社後身に着けていく「慣行」の6つの基準も以下の通り指摘している。果たして自社や自身の慣行がどこにあるのか考えてみると面白い。但しあくまで相対基準であるので他者との比較は簡単にはできない。

慣行を評価する基準

  1. 過程を重視するか、結果を重視するか
  2. 社員を重視するか、仕事を重視するか
  3. 所属主義であるか、専門的であるか
  4. 開放的なシステムであるか、閉鎖的なシステムであるか
  5. コントロールがゆるやかであるか、厳しいか
  6. 規範的であるか、現実主義的であるか

自己分析評価は、結果重視、仕事重視、所属主義、開放的、コントロール厳しい、規範的である。自分の場合、ビジネス経験は、実家の個人商店から出発し、新卒後の日本の大企業、米国系IT企業の日本支社、そして非営利の大学と複数の組織に所属してきた。異なる組織文化を経験してきたおかげで、4つの組織の相対評価もできそうだ。本件詳しくはH.ホフステード著「多文化世界」(1995 有斐閣)を参照のこと。

アロマ ポット

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先日学部ゼミの4年生諸君から頂いた。早速研究室で使用し始めた。フレグランスの名前が”Mind Power”と力を頂いた。

学部ゼミフェアウェルパーティー

昨日、拙宅にて岩井ゼミの4年生フェアウェルパーティーを開催した。地震の影響が若干懸念されたが、4年生全員と3年生・2年生も集まり大いに盛り上がった。今回の地震は彼らの将来に少なからず影響を与えることであろう。しかし、このような時期だからこそ我々もしっかりと結束しつつ前を向いて歩いていかなければならない。今回のパーティーでゼミ生同士の絆を改めて確認できた。そういえば、地震発生以来初めてアルコールを取ったのだな。

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30年目のA Long Vacation

少年老い易く学成り難し。あれから30年あっという間に感じられる、俺も年を取る訳だ。学生時代のバイブルのようなアルバムが30年周年記念リマスターで発売される。今も、「カレン」を聴いたら泣けるだろうか?

理性の限界

選択の限界・科学の限界・知識の限界と三種類の「限界」について、それぞれアロウの不可能性定理、ハイゼンベルクの不確定性定理、そしてゲーデルの不完全性定理を用いて明らかにしている。一見とっつきにくそうな哲学のテーマであるが、例えば民主主義における「多数決原理」が不完全であることや、ニュートン物理学とアインシュタインの相対性理論の違いなどがとても分かりやすく解説されている。文体はシンポジウム形式で我々が普段間違いない方法であると信じていることが、必ずしも正しくはないということに気づかせてくれ、深遠な科学哲学の世界へといざなってくれる良書。自分にはハーバート白熱教室よりも更に楽しく面白い。